七五三の祈祷とは

七五三の祈祷を行う意味
無事に成長したことを神様へ感謝する
七五三の祈祷には、お子さまがこれまで無事に成長できたことを神様へ感謝する意味があります。
現在では子どもが健やかに成長することを当然のように感じるかもしれません。
しかし、医療が十分に発達していなかった時代には、幼い子どもが病気や災難を乗り越えて成長することは、決して当たり前ではありませんでした。
そのため、三歳・五歳・七歳という成長の節目を迎えるたびに、神様のご加護へ感謝する習わしが生まれたとされています。
今後の健やかな成長と幸福を神様へお祈りする
七五三祈祷は、これまで見守ってくださった氏神さまやご先祖さまへ感謝を表し、「これからの健やかなる成長」を祈る人生儀礼です。
また、子どもの無事な成長を祈願する行事であり、成長を願う親心の表れであるともされています。
七五三を祝う年齢

男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳が一般的
七五三は、一般的に男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳にお祝いします。
これは3歳の「髪置」、5歳の「袴着」、7歳の「帯解」という古くからの儀式に由来します。
「髪置」は男女ともに行われていたため、3歳は男の子と女の子の両方がお祝いします。
「袴着」は男の子が初めて袴を着ける儀式であるため5歳の男の子、「帯解」は女の子が大人と同じ帯を締め始める儀式であるため7歳の女の子を祝うようになりました。
ただし、地域や家庭によっては、男の子の3歳を省略して5歳のみお祝いすることもあります。地域の習慣やご家庭の考え方に合わせて決めて問題ありません。
数え年と満年齢のどちらで祝っても問題ない
七五三は、数え年と満年齢のどちらでお祝いしても問題ありません。
数え年は、生まれた年を1歳とし、元日もしくは立春を迎えるたびに年齢を一つ加えます。
満年齢は、生まれたときを0歳とし、誕生日を迎えるたびに一つ年齢を重ねる現在一般的な数え方です。
七五三は本来、数え年でお祝いする習わしでしたが、現在では満年齢で七五三を行う割合も高くなっています。
三歳・五歳・七歳の由来
三歳:髪を伸ばし始める「髪置」
三歳の七五三は、「髪置(かみおき)」という儀式に由来します。
かつては、幼い子どもの髪を短く剃る風習があり、三歳頃になると髪を伸ばし始めました。
「髪置」は、これまで剃っていた髪を伸ばすことを認め、子どもが幼児期から次の成長段階へ進んだことを祝う儀式です。
髪置は男の子と女の子の両方に行われていたため、現在も三歳では男女ともに七五三を祝うのが一般的です。
五歳:男の子が初めて袴を着ける「袴着」

五歳の七五三は、「袴着(はかまぎ)」という儀式に由来します。
袴着は、男の子が初めて袴を身に着ける儀式です。
袴は、公家や武家の男性が正式な場で着用する衣服でした。
その袴を初めて着けることには、幼い子どもから社会の一員へ近づいていく節目という意味がありました。
七歳:大人と同じ帯を締める「帯解」
七歳の七五三は、「帯解(おびとき)」という儀式に由来します。
幼い女の子の着物には、着物を着やすくするための付紐が付けられていました。
七歳頃になると、この付紐を外し、大人と同じように帯を締めるようになります。
この服装の変化を祝う儀式が「帯解」です。
帯解には、幼児期を終え、少女として成長したことを家族や周囲へ示す意味がありました。
【参考資料】
・国立国会図書館「コラム 七五三|本の万華鏡 第31回 成人の儀式」
・京都府神社庁「七五三のお参りにはどんな意味があるのですか?」
七五三の祈祷は受けるべき?

七五三の祈祷は必須ではない
お参りだけでも七五三を祝える

七五三のご祈祷は、必ず受けなければならないというわけではありません。
神社へお参りし、お子さまが無事に成長したことへの感謝と、今後の健やかな成長への願いを神様へ伝えるだけでも、七五三を祝うことができます。
神様への感謝と祈願を、より正式な形で伝えたい場合は、ご祈祷を受けるとよいでしょう。
写真撮影や食事会を中心に祝う家庭もある
七五三の祝い方は、神社への参拝だけではありません。
記念写真を撮影したり、祖父母や親族と食事会を開いたりして、お子さまの成長を家族で祝う方法もあります。
実際に、2022年に行われた『七五三のお祝いの過ごし方に関してのアンケート調査(写真スタジオ「SNOW*IN」)』では、ご祈祷や会食を行わず、写真撮影を中心に七五三を祝った家庭の事例も紹介されています。
ただし、写真撮影や食事会は、成長を記録し、家族で喜びを分かち合うためのものです。
神様へ感謝を伝える参拝とは役割が異なりますので、七五三本来の意味も大切にしたい場合は、ご祈祷を受けなくても、家族で神社へお参りする時間を設けましょう。
七五三の祈祷を受ける意義

神様へ感謝と願いを伝えられる
七五三の祈祷では、お子さまが無事に成長したことへの感謝と、これからの健やかな成長への願いを神様へ伝えます。
七五三は、子供が無事に育つことができたことを皆で祝う人生儀礼であり、これまで見守ってくださった氏神さまやご先祖さまへ感謝し、今後の成長を祈る行事です。
家族の絆を再確認する節目になる
七五三とは子ども一人で行う儀式ではなく、子どもの成長を家族皆で祝う人生儀礼です。
農林水産省は、子どもの人生儀礼では、子どもの成長や長寿を願い、家族で食卓を囲んできたと説明しています。
神社への参拝や祈祷を通して、家族が互いに絆が繋がっていることを実感できます。
ご家族は、お子さまがこれまで成長してきた過程を振り返ることができ、また、これからも家族で見守っていく気持ちを共有できます。
そのため、七五三は、お子さまの成長を祝うだけでなく、家族のつながりを再確認する節目にもなります。
・農林水産省「子どもが生まれたら~知っておきたい7つの人生儀礼~」
祈祷を受けない場合の千歳飴

神社によって異なる
千歳飴を受けられる条件や時期は、神社によって異なります。
七五三の祈祷を受けたお子さまへの授与品として、千歳飴を渡す神社がある一方で、千歳飴を祈祷の授与品に含めず、授与所で別に頒布する神社もあります。
また、千歳飴を用意する期間が限られている場合もあります。
福岡県の警固神社では、七五三祈祷は一年を通して受け付けていますが、千歳飴の頒布は原則として10月から12月までです。
七五三の祈祷を受ければ必ず千歳飴をいただけるとは限らないので、千歳飴の有無、授与方法、頒布期間を参拝予定の神社へ予め確認しておきましょう。
授与所で千歳飴を受けられる神社も
七五三の祈祷を受けなくても、授与所で初穂料を納めて千歳飴を受けられる神社もあります。
このような神社では、千歳飴は祈祷の授与品とは別に扱われており、希望者が千歳飴を受けることとなっています。
ただし、すべての神社が千歳飴だけの授与に対応しているわけではなく、価格も神社によって様々ですので、参拝予定の神社に確認しておきましょう。
七五三祈祷の時期・予約・所要時間

七五三を行う時期
9月から12月頃に行う家庭が多い
七五三の参拝は、9月から12月頃に行う家庭が多く見られます。
この時期に、七五三の祈祷や千歳飴の授与を行う神社が多いためです。
福岡市の警固神社では、例年9月中旬から12月中旬頃まで千歳飴を用意し、七五三祈願は通年受け付けています。
11月15日以外の日に参拝しても問題ない
七五三は、11月15日以外の日にお参りしても問題ありません。
11月15日に七五三を祝う習慣は江戸時代から広まったとされていますが、11月15日に行わなければならないという決まりはありません。
福岡市の筥崎宮も、11月15日を正式なお祝いの日としながら、近年は10月から11月末に参拝日が分散していると案内しています。
特に11月15日前後の土日祝日は、多くの参拝者で混雑する場合があります。
混雑する時期や時間帯を少しずらすことで、待ち時間を抑え、お子さまの負担を軽減できます。
秋の混雑を避けるため、春に七五三の祈祷を受ける方法もあります。
七五三祈祷を一年中受け付けている神社であれば、季節を問わず参拝できます。
(参考)神社本庁「七五三」
七五三祈祷の予約
予約制か当日受付かは神社によって異なる

七五三祈祷の予約方法は、神社によって異なります。
事前予約が必要な神社もあれば、予約を受け付けず、当日の受付順に祈祷を行う神社もあります。
予約の要否だけでなく、行事や祭典がある場合など受付時間や祈祷を受けられない時間帯も神社によって異なりますので、参拝日を決める前に、神社の公式サイトや電話で確認しましょう。
秋の土日祝日は混雑を前提に
秋の土日祝日は、七五三の参拝者が集中しやすい時期です。
祈祷の待ち時間だけでなく、駐車場への入庫や受付にも時間がかかる場合があります。
予約制の神社では、希望日時が決まった段階で空き状況を確認しましょう。
予約不要の神社でも、受付順によっては待ち時間が発生します。
参拝前に、受付時間と混雑しやすい時間帯を確認しておくと安心です。
当日は、祈祷の後に写真撮影や食事会を予定する家庭もあります。
ただし、予定を詰め込みすぎると、祈祷の待ち時間によって後の予定が遅れる可能性がありますので注意しましょう。
小さなお子さまは、慣れない衣装や長時間の待機で疲れることがあります。
着替え、休憩、食事の時間も予定に含めましょう。
混雑を避けたい場合は、平日や朝の早い時間帯を選ぶ方法や、参拝時期をずらす方法が有効です。
祈祷の所要時間
祈祷自体は15分から20分程度
七五三の祈祷にかかる時間は、15分から20分程度が一つの目安です。
福岡市の筥崎宮は、七五三祈願の所要時間を約15分と案内しており、浅草神社も祈祷時間を15分から20分程度としています。
ただし、祈祷の内容や一度に昇殿する参拝者の数によって、終了時刻は前後します。
(参拝)筥崎宮「七五三(ご祈願)」
受付や待ち時間を含めて約30分は見込む
神社での滞在時間は、祈祷時間だけで判断しないことが大切です。
当日は、申込書の記入、初穂料の納付、待合場所での待機、祈祷、授与品の受け取りがあります。
混雑していない場合でも、到着から祈祷終了まで30分程度を見込んでおくと安心です。
特に写真撮影や食事会を予定している場合は、神社を出る時刻を固定しすぎず、時間に余裕を持つことが重要です。
有名神社では数時間待つ場合も
参拝者が多い神社や混雑日には、祈祷が始まるまで1時間以上待つ場合もあります。
待ち時間は、予約の有無、一度に祈祷を受けられる人数、参拝する時間帯によって変わります。
11月15日前後の土日祝日や大安など、参拝者が集中しやすい日は、通常より待ち時間が長くなる可能性があります。
待ち時間を事前に知りたい場合は、参拝予定の神社へ問い合わせましょう。
参拝日と到着予定時刻を伝えると、その日の混雑傾向や待ち時間の目安を確認しやすくなります。
七五三の祈祷料と封筒

七五三祈祷料の相場
5,000円から10,000円程度
七五三の初穂料は、お子さま一人につき5,000円から10,000円程度が目安です。
実際の金額は、神社によって異なります。
東京都の水天宮では、七五三祈祷の初穂料を10,000円以上と案内しており、福岡市の警固神社では初穂料は6,000円以上と案内されています。
兄弟姉妹が一緒に祈祷を受ける場合は、原則としてお子さま一人ごとに初穂料が必要ですが、家族向けの金額を設定している神社もあります。
人数と金額の計算方法は、事前に確認しましょう。
(参考)水天宮「初宮詣・七五三詣」
神社によって金額が定められている場合も
神社が初穂料を定めている場合は、案内された金額を納めます。
「5,000円」「10,000円」など金額が明記されている場合は、その金額を用意しましょう。
「5,000円よりお気持ち」「10,000円以上」と案内されている場合は、示された金額を最低額として納めます。
複数の金額が設定されている神社では、祈祷を行う場所や授与品の内容が異なる場合がありますので、内容の違いを確認して申し込みましょう。
初穂料を入れる封筒
紅白蝶結びののし袋または白い封筒

七五三の初穂料は、紅白蝶結びのご祝儀袋または無地の白い封筒に入れて納めます。
ご祝儀袋を使用する場合は、紅白の水引が蝶結びになっているものを選びましょう。
蝶結びは何度でも結び直せるため、子どもの成長など、繰り返しても喜ばしい祈願に用いられます。
白い封筒を使用しても、マナー違反にはなりません。
ただし、郵便番号を記入する赤い枠が付いた封筒は避け、無地の白い封筒を選びます。
黒白の不祝儀袋や、蓮の花が描かれた仏事用の袋は、七五三の初穂料には使用しません。
袋を用意できなかった場合でも、受付で事情を伝え、現金を直接納めることもできます。
(参考)
警固神社「【完全版】祈祷の初穂料・封筒の書き方と渡し方マナー解説」
表書きは「初穂料」、下段には子どもの氏名を書く

のし袋の上段には、濃い黒色の筆ペンなどで「初穂料」または「玉串料」「祈祷料」と書きます。
水引の下段には、七五三の祈祷を受けるお子さまの氏名をフルネームで書きます。
誰の祈祷料かが明確になり、取り違えを防止できます。
初穂料を渡すタイミング
祈祷受付時に納める
初穂料は、七五三祈祷の受付時に納めます。
神社に到着したら、祈祷受付所や社務所で申込書を受け取りましょう。
申込書には、お子さまの氏名、生年月日、住所、祈願内容などを記入します。
記入後は、申込書を提出し、係の方の案内に従って初穂料を渡します。
ご祝儀袋や白い封筒は、受付ですぐに取り出せる場所に用意しておくと手続きがスムーズです。
受付方法は神社によって異なり、事前にオンラインで申し込む場合や、申込書への記入が不要な場合もあるため、参拝予定の神社の案内を確認しましょう。
七五三祈祷の服装

子どもの服装
着物・袴・被布などの和装を選ぶ人が多い
七五三では、子どもの衣装に和装を選ぶ家庭が多く見られます。
3歳では、着物の上に袖のない被布を重ねる装いが選ばれています。
5歳の男の子は羽織袴、7歳の女の子は帯を締めた着物が代表的な装いです。
七五三は、5歳の男の子が初めて袴を着る「袴着」や、7歳の女の子が大人と同じ帯を締める「帯解」などの儀式に由来しますので、和装は七五三の由来を衣装で表せる点が特徴です。
ただし、和装は着付けに時間がかかり、慣れない草履や帯で子どもが疲れることがあります。
衣装の見た目だけでなく、年齢、体調、移動時間、着用時間も考えて選びましょう。
スーツやワンピースなどの洋装でも問題ない

七五三では、必ず和装を着なければならないという決まりはありません。
スーツやワンピースなどの洋装でも、問題なく祈祷を受けられます。
奈良県神社庁も、七五三の本人は和装または洋装の晴れ着を着用すると案内しています。
洋装は、着付けが不要で、子どもが歩いたり座ったりしやすい点がメリットです。
長時間の移動がある場合や、和装を嫌がる場合にも選びやすいでしょう。
ただ、七五三は神様へ子どもの成長を奉告する行事です。
普段着ではなく、節目のお祝いにふさわしい、清潔感のある服装を選びましょう。
両親の服装
父親:スーツやジャケットスタイル

父親は、黒・ネイビー・チャコールグレーなどのダークスーツを選ぶと、七五三の場に合わせやすくなります。
無地のほか、目立ちすぎない細いストライプ柄でも問題ありません。
普段仕事で着ているビジネススーツがあれば、七五三のために新しく購入する必要はありません。
お祝いらしさを加えたい場合は、ネクタイやポケットチーフで明るさを加えます。
黒一色や暗い色だけでまとめると弔事を連想させるため、ネクタイには淡い青やえんじなど、少し色味のあるものを選びましょう。
スーツではなくジャケットスタイルを選ぶ場合は、襟付きのシャツ、ジャケット、スラックスを組み合わせます。
デニムやTシャツなどは避け、母親の服装と格式をそろえることが大切です。
母親:訪問着・色無地・ワンピースなど

母親の服装は、和装と洋装のどちらでも問題ありません。
和装の場合は、略礼装にあたる訪問着、付け下げ、色無地が選択肢です。
訪問着は華やかさがあり、色無地は落ち着いた印象になります。
黒留袖や色留袖は格式が高すぎるため、七五三には適していません。
洋装の場合は、上品なワンピースやセットアップスーツを選びます。
黒・ネイビー・グレー・ベージュなどの落ち着いた色にすると、子どもの衣装を引き立てやすくなります。
ノースリーブのワンピースを着る場合は、ジャケットやボレロを用意します。
靴は、境内を歩きやすい低めのパンプスを選ぶと安心です。
和装は華やかですが、着付けや移動に負担がかかる場合がありますので、当日の動きやすさを重視する場合は、動きやすいワンピースやスーツを選ぶ方法もあります。
避けたほうがよい服装
過度な露出や華美すぎる服装は避ける
七五三の参拝に、厳密な服装の決まりはありません。
ただし、神様の前で祈祷を受けるため、場に失礼のない服装を心がけましょう。
目安としては、目上の方に会うときに失礼となる服装かどうかで判断しましょう。
保護者は、胸元が大きく開いた服や丈が極端に短い服など、肌の露出が多い服装を避けます。
ノースリーブのワンピースを着る場合は、ジャケットやボレロを羽織るといいでしょう。
気温に合っていない服装
七五三では、写真撮影、受付、祈祷、境内の移動などで、屋内と屋外を行き来します。
当日の気温を確認し、脱ぎ着しやすい服装を用意しましょう。
寒い日は、コートやジャケットなどの上着を持参します。特に11月は冷え込む日があるため、羽織れる服を余分に用意すると安心です。
産泰神社「七五三にはどんな服を着ていく?和装・洋装それぞれに人物別のポイントを解説!」
七五三祈祷当日の流れ

神社への到着と受付
予約時間の10分前には到着する
祈祷を予約している場合は、予約時間の10分前には神社へ到着しましょう。
受付では、予約内容の確認や申込書への記入を行います。
ただし、神社によっては到着時刻に指定がある場合があるので、その際は案内に従ってください。
秋の土日祝日は、道路や駐車場も混雑する場合がありますので、移動時間も含め余裕を持って出発しましょう。
受付で初穂料を納める
神社に到着したら、祈祷受付や社務所へ向かいます。
受付では、申込書にお子さまの氏名、住所、生年月日、祈願内容などを記入します。
事前予約をしている場合は、申込内容の確認を求められることがあります。
申込書を提出したら、係の方の案内に従って初穂料を納めます。
領収書が必要な場合は、初穂料を納める際に申し出ます。
祈祷の内容
修祓と祝詞奏上を受ける

社殿に入り祈祷が始まると、初めに修祓が行われます。
修祓とは、祈祷を始める前に参列者を祓い清める儀式です。
神職がお祓いの詞を奏上し、祈祷を受ける人の心身を清めます。
修祓に続いて、神職が祝詞を奏上します。
祝詞奏上では、申込書に記入した氏名や願い事をもとに、神職が参拝者の願いを神様へ伝えます。
七五三では、これまで無事に成長できたことへの感謝と、今後の健やかな成長を祈ります。
修祓や祝詞奏上を受ける際は、姿勢を整えて静かに待ちましょう。
立つ、座る、頭を下げるなどの案内があった場合は、神職の指示に従います。
玉串拝礼で祈りを捧げる

祝詞奏上の後には、玉串拝礼を行います。
玉串とは、榊の枝に紙垂などを付けたものです。
玉串を神前へ供え、自分の感謝や願いを込めて拝礼します。
神職から玉串を受け取ったら、案内に従って玉串案の前へ進みます。
玉串の枝元を神前へ向けて供えた後、二礼二拍手一礼を基本として拝礼します。
七五三の場合、玉串のお供えは子ども本人が行う場合があります。子どもだけで作法を行うことが難しい場合は、保護者が補助をしてあげましょう。
祈祷後の流れ
お守りや千歳飴などの授与品を受け取る

祈祷が終わると、お守りや千歳飴などの授与品を受け取ります。
授与品の内容は、神社や初穂料によって異なります。
基本的にはお守り、御札、千歳飴、お菓子などが用意される場合が多いです。
ただし、千歳飴を受け取れる時期が限られている神社もありますので、授与品の内容を知りたい場合は、参拝予定の神社へ事前に確認しましょう。
作法に不安がある場合
神職がその都度案内してくれる
祈祷の作法を、すべて事前に覚える必要はありません。
祈祷中は、神職や巫女から、立つ、座る、頭を下げるなどの指示があります。
玉串を供える場面でも、持ち方や供え方について神職から案内がありますので、落ち着いて案内に従いましょう。
子どもの作法は保護者が補助しよう
小さなお子さまが作法を一人で行うことが難しい場合は、保護者がそばで補助しましょう。
頭を下げる場面では、声をかけながら一緒に礼をします。
二礼二拍手一礼では、保護者が隣で動きを見せると、お子さまもまねをしやすくなります。
神前へ進み出て作法を行う場合は、保護者がお子さまと一緒に進んで補助しましょう。
神職の案内に従い、安心して一緒に作法を行いましょう。
七五三祈祷の前に確認しておきたい事項

家族の参列人数
混雑期は昇殿人数が制限されることも
通常は、祖父母や兄弟姉妹も、七五三を迎えるお子さまと一緒に昇殿できます。
ただし、お正月や七五三シーズンなど、参拝者が特に集中する時期には、昇殿できる人数が制限される場合があります。
特に七五三のように参列家族が多くなりやすい祈祷は、人数制限を事前に確認しておくと当日になって焦らずに済むでしょう。
ベビーカーや車椅子への対応
赤ちゃんや小さな兄弟姉妹も参列できるか
赤ちゃんや小さな兄弟姉妹も、七五三を迎えるお子さまと一緒に祈祷へ参列できます。
祈祷中に赤ちゃんのお世話が必要になった場合に備えて、抱っこを担当する人を決めておくと安心です。
赤ちゃんが途中で泣き出しても、過度に心配する必要はありません。
泣き止まない場合は、周囲の参拝者への迷惑を考慮し、必要に応じて一時的に退席することも可能です。
小さなお子さまが歩き回ったり遊び始めたりしないよう、保護者がそばで見守ることも大切です。
ベビーカーや車椅子の利用可否
ベビーカーや車椅子で境内や社殿へ入れるかは、神社の設備によって異なります。
境内がバリアフリーになっている神社もありますが、階段や段差、砂利道がある神社もあります。
また、ベビーカーは境内で使用できても、社殿へ入る前に所定の場所へ置くよう求められる場合があります。
車椅子については、スロープを使用してそのまま祈祷を受けられる神社もあります。
ベビーカーや車椅子を利用する場合は、境内の移動経路、社殿への入場可否、スロープや介助の有無を神社へ確認しましょう。
授乳室やおむつ交換所の有無

授乳室やおむつ交換台を設置している神社もありますが、設備や利用方法は神社によって異なります。
利用する際に職員への声かけが必要か、祈祷を受ける社殿からどの程度離れているかも確認しておくと安心です。
祈祷中に授乳やおむつ替えが必要にならないよう、受付前に済ませておくことも大切です。
写真撮影の可否

祈祷中は撮影しない
祈祷中は、写真や動画の撮影を行わないようにしましょう。
撮影による音や動きは、祈祷の進行やほかの参列者の妨げになる場合があります。
祈祷の様子を残したい場合でも、スマートフォンやカメラはしまい、心を落ち着けて祈祷を受けましょう。
出張カメラマンは申請や撮影料が必要になることも
出張カメラマンへ撮影を依頼する場合は、予約前に神社の撮影ルールを確認しましょう。
神社によっては、外部カメラマンによる撮影に事前申請が必要な場合や、撮影料を納めなければならない場合もあります。
撮影を依頼する前に、出張カメラマンの同行が可能か、申請が必要か、撮影料がかかるか、撮影できない場所はどこかを確認しましょう。
(参考)鶴岡八幡宮「プロカメラマンによる出張撮影をお考えの皆様へ」
撮影禁止の場所を事前に確認する
祈祷を行う拝殿や本殿では、撮影を控えましょう。
境内では撮影できますが、神社によっては撮影を禁止されている場所がありますので、撮影場所に迷った場合は、神職や巫女へ確認してから撮影しましょう。
また、ほかの参拝者が写り込まないように配慮し、同じ場所を長時間占有しないことも大切です。
境内の設備
駐車場の有無と利用条件
車で参拝する場合は、神社に参拝者用の駐車場があるかを確認しておきましょう。
駐車場があっても、祈祷を受ける人だけが利用できる場合もあります。
また、七五三シーズンの土日祝日は、駐車場が満車になる可能性もありますので、時間に余裕を持って出発するか、近隣の駐車場や公共交通機関も調べておきましょう。
更衣室や着替え場所の有無
神社で七五三の衣装へ着替える場合は、神社に更衣室があるかを確認しましょう。
すべての神社に、参拝者が自由に使える更衣室があるわけではなく、むしろ用意していない神社のほうが多いでしょう。
更衣室があっても、予約が必要な場合や、着付けを申し込んだ人だけが利用できる場合があります。
なるべく自宅や写真館で着替えてから神社へ向かいましょう。
七五三衣装の用意方法

レンタルサービスを利用する
七五三の衣装は、神社の提携施設、写真館、衣装レンタル店などで借りられます。
レンタルは、着用後に衣装を保管する必要がなく、購入するよりも費用を安く抑えられる点がメリットで、着付け、ヘアセット、記念撮影がセットになったプランもあります。
利用前に、料金に含まれる小物、着付け方法、汚損時の費用を確認しましょう。
手持ちの衣装を活用する
すでに持っている着物、ワンピース、お出かけ着などを七五三に活用する方法もあります。
家族が以前着用した着物や、兄弟姉妹から譲り受けた衣装を使用しても問題ありません。
和装を使用する場合は、必要な小物がそろっているかも確認します。
また、普段着用しているお出かけ着でも問題ありません。
七五三は子どもの晴れの日でもあるため、清潔感のあるきちんとした服装を心がけましょう。
新しく購入する
購入する場合は、子どもの体格や好みに合った衣装を選びやすくなります。
兄弟姉妹が後に着用する予定がある場合や、衣装を記念として残したい場合にも選択肢になります。
和装を購入するときは、着物だけでなく、長襦袢、帯、草履、足袋などの小物がそろっているか確認しましょう。
写真館撮影と出張撮影の違い
写真館では整った環境で撮影できる
写真館では、照明や背景が用意されたスタジオで記念写真を撮影できます。
天候の影響を受けにくいため、雨や強風の日でも撮影を進めやすい点がメリットです。
また、子ども一人の写真だけでなく、兄弟姉妹や家族全員の写真も残せます。
出張撮影では当日の様子を残せる
出張撮影では、カメラマンが神社などの指定した場所へ同行します。
鳥居をくぐる様子や境内を歩く姿など、参拝当日の流れを写真に残せます。
その場で撮影するため、写真館とは異なる臨場感のある写真を残せる点が特徴です。
境内を歩いたり家族と触れ合ったりする子どもの躍動感や、自然な表情も撮影してもらえます。
また、神社の境内には、鳥居、参道、社殿、樹木など、七五三の撮影に適した場所が複数あり、そのような雰囲気のある景観を背景にすることで、参拝した場所や当日の雰囲気が伝わる、印象的な写真を残せます。
神社の景観とともに、七五三当日の家族の様子を思い出として残したい場合は、出張撮影が向いています。
ただし、撮影できる場所や時間は神社によって異なりますので、カメラマンを予約する前に、参拝予定の神社へ撮影ルールを確認しましょう。
(参考)スタジオアリス「七五三」
ラブグラフ「七五三の出張撮影」
神社でカメラマンの出張撮影を行う際に確認すること
神社境内への出張カメラマンの同行可否
出張カメラマンが神社の境内へ同行できるかは、神社に確認する必要があります。
七五三の記念撮影として同行を認めている神社もあれば、外部カメラマンによる撮影を制限している神社もあります。
ただし、同行できる神社でも、社殿内や参道上など、撮影できない場所が定められている場合があります。
撮影許可・申請・追加料金の有無
出張撮影を行う場合は、撮影許可や事前申請が必要かを確認しましょう。
神社によっては、申請書の提出や撮影料の納付が必要です。
申請が不要な場合でも、社殿内での撮影や大型機材の使用などが禁止されていることがあります。
カメラマンを予約する前に、参拝予定の神社へ申請方法、申請期限、撮影料、撮影できる場所を確認しておきましょう。
千歳飴を手に入れる方法

授与品に千歳飴が含まれている
千歳飴が七五三祈祷の終了後にもらえる授与品に含まれているかは、神社によって異なります。
また、祈祷を受ければ一年中必ず千歳飴を受け取れるとも限りません。
参拝前に、授与品の内容と千歳飴を受け取れる期間を確認しましょう。
別途購入できる場合も
千歳飴が祈祷の授与品に含まれていない場合は、授与所で別途受けられることもあります。
千歳飴を単品で用意していない神社や、七五三シーズンだけ頒布する神社もあります。
千歳飴が欲しい場合は、祈祷の予約や問い合わせをする際に、千歳飴を頒布しているか確認しましょう。
雨天時の対応
祈祷は雨天でも受けられる
雨が降っても、通常は予定どおり七五三祈祷を受けられます。
祈祷は拝殿などの屋内で行われることが多いため、祈祷自体に影響はありません。
ただし、台風や大雨によって神社まで安全に移動できない場合は、無理に参拝しないようにしましょう。
雨天でも記念撮影できる場所の有無
神社によっては、回廊、軒下、館内など、雨に濡れずに記念撮影できる場所があります。
ただし、すべての神社に雨天用の撮影場所があるとは限りませんので、事前に確認しましょう。
足元の安全性を確認する

神社によっては、回廊やスロープを通り、雨に濡れずに社殿まで移動できます。
一方で、境内に砂利道、石畳、階段がある場合は、雨で足元が滑りやすくなることがあります。
草履や履き慣れていない靴を履く子どもは、移動中だけ履き慣れた靴を履き、撮影や祈祷の前に草履へ履き替える方法が、歩行中の安全を確保しつつ草履を汚さずに済むのでおすすめです。
七五三用の衣装を着用している場合は、着物が汚れないように裾を持ち上げるなどの配慮をしましょう。
七五三祈祷を受ける神社の選び方

神社選びの基本的な考え方
神社選びに決まりはない
七五三祈祷は、特定の神社でなければ受けられないという決まりはありません。
住んでいる地域の氏神様をお祀りする神社、有名な神社、家族にゆかりのある神社などから選べます。
神社とのつながりや、家族で参拝しやすいかを考えて選びましょう。
神社とのつながりや参拝のしやすさから選ぶ
神社選びに迷った場合は、氏神様をお祀りする地域の神社を候補にしましょう。
氏神様は、その地域に住む人々を見守る神様です。
日頃の見守りに対する感謝を伝える参拝先として適しています。
お宮参りで参拝した神社や、家族が日頃から参拝している神社を選ぶ方法もあります。
お宮参りと同じ神社を選べば、その後の成長を神様へ報告し、無事に七五三を迎えられたことへの感謝を伝えられます。
祈祷の受けやすさや参拝環境を比較する
候補となる神社が複数ある場合は、祈祷の受付方法や参拝環境を比較しましょう。
確認する項目には、駐車場の有無、祈祷の受付時間、初穂料、待ち時間、授乳室の有無、ベビーカーで境内や社殿へ入れるか、家族の昇殿人数などがあります。
写真撮影を予定している場合は、出張カメラマンが境内へ同行できるか、撮影の申請や追加料金が必要かも確認しましょう。
当日を落ち着いて過ごせるよう、家族の人数やお子さまの年齢に必要な条件を事前に調べておくことが大切です。
近場の神社を選ぶ場合の判断ポイント

スケジュールを決めやすい
自宅から近い神社を選ぶと、移動時間を短くできます。
七五三当日は、着付け、祈祷、写真撮影、食事会など、複数の予定を組む場合がありますので、神社までの移動時間が短ければ、それぞれの予定に余裕を持たせやすくなります。
お子さまが疲れたり、急に変える必要が発生した場合に、早めに帰宅しやすい点もメリットです。
当日の予定を立てる際は、移動時間だけでなく、着付け、受付、祈祷、撮影にかかる時間も含めて考えましょう。
今後も家族で参拝しやすい
自宅から近い神社であれば、七五三を終えた後も家族で参拝しやすくなります。
初詣や神社のお祭りなど、季節の行事に合わせて足を運ぶこともできます。
神社は七五三などの人生の節目や行事ごとに訪れる身近な場所であり、また氏神様は子どもの誕生や成長、地域での日々の生活を見守る存在とされています。
七五三当日の参拝だけでなく、今後も家族で足を運びたいかを考えて神社を選びましょう。
(参考)神社本庁「神社について」
遠方の神社や有名な神社を選ぶ場合の判断ポイント

神様のご利益を調べる
遠方の神社や有名な神社を選ぶ場合は、その神社にお祀りされている神様や、ご利益を調べましょう。
神社によって、ご祭神や由緒、特に信仰されているご利益は異なります。
神社の公式サイトで、ご祭神、ご神徳、由緒、受け付けている祈願内容を確認します。
家族がどのような願いを込めて参拝したいかを考えると、神社を選びやすくなります。
移動の負担と当日の予定を確認する
遠方の神社を選ぶ場合は、移動時間がお子さまの負担になりすぎないかを考えましょう。
七五三当日は、移動に加えて、着付け、祈祷、写真撮影、食事会などを行う場合があります。
慣れない着物や草履で長時間移動すると、神社へ到着する前にお子さまが疲れてしまうことがあります。
自宅から神社までの所要時間だけでなく、渋滞、駐車場からの移動、途中の休憩時間も確認しましょう。
混雑状況や予約方法を確認する
参拝者が多い神社では、七五三シーズンの土日祝日に受付や祈祷の待ち時間が長くなる場合があります。
また、参拝日の六曜が「大安」かどうかも混雑の度合いに大きく影響します。
予約を受け付けていない神社では、到着した順に祈祷へ案内され、参拝者の多い神社だと数時間並ぶ場合があります。
参拝前に、予約の要否、受付時間、受付場所、待ち時間の目安を公式サイトで確認しましょう。